ともに生きる社会へ
武力で平和はつくれない。ともに生きる社会をめざす市民として、集団的自衛権行使には賛成できない。安倍政権の長期政権化の情勢の中で、連立を組む公明党の合意を得、閣議決定を拙速に進めることによって「もう決まってしまった」と国民に思わせる議論の過程にも疑問を感じる。強大な権力を使った強引な決め方と言わざるを得ない。
集団的自衛権行使は、同盟国を攻撃する敵を想定するもので、武力行使による紛争解決の手段に他ならない。そして、武力行使による紛争解決は、日々の生活を破壊し、多くの人々の命を危険に晒すことに繋がり、敵味方となった国の人々の間の信頼関係を損ない、それを取り戻す困難は計り知れない。私たちは、歴史からそれを学んだはずである。
神奈川ネットワーク運動は、アジアに暮らす市民が、同じ立場で相互に学び、それぞれが生きる(暮らす)社会をつくる主体として交流し、ともにより豊かな社会を築いていくことができるよう「市民による人間の安全保障」を基本理念として平和政策を進めてきた。そして、地域で活動する市民活動の具体化を進めてきた。
集団的自衛権の議論の中で、改めて、基本理念に立ち、市民社会が牽制力を発揮する必要がある。