障がい児の放課後の居場所

光が丘附属児童クラブ見学

 7月8日、ネット・さがみはらのメンバー3人で、光が丘小学校にある光が丘附属児童クラブを見学しました。ここは、2005年に市内で唯一の障がい児だけを受け入れる児童クラブとして設置されました。現在利用者は4人で、その内2人は6年生です。また、3人は県立養護学校に在籍し、放課後のみ、この児童クラブを利用しています。

 障がい児の放課後の居場所を考えるとき、課題となるのが、移動の問題です。在籍している市立小学校や県立養護学校から、離れた児童クラブへの移動は、原則として親の責任になっているため、親が送れない時には、NPOによる福祉有償運送や、タクシーを利用することになり、経済的負担は家計を圧迫します。

 現在、市内には、津久井地域を除き小学校区に一つの児童クラブがあり、地域の小学校に通う障がい児を、その学区の児童クラブで受け入れるケースが増えてきました。しかし、近年増加傾向にある軽度発達障害児への対応などで指導員の手が足りず、今後の受け入れ態勢の充実が課題となっています。

 また、中学生は児童クラブを利用することができません。光が丘附属児童クラブでも、現在利用している2人の6年生が中学校に進学した場合の放課後の居場所の確保は、目の前に迫った大きな問題です。これまでにも、複数の施設を渡り歩くような状況があったと言い、6年生の子を持つ親は、今から居場所の確保ができるか心配しているそうです。

 今回見学して、この児童クラブが、設置当初のモデル事業のままで本格取り組みになっていないことを知りました。モデル事業のため、市民に情報がオープンにされず、存在自体が、本当に必要としている市民に伝わっていないのではないかと先生方は心配しています。
 
 モデル事業の取り組みから明らかになった課題を整理し、障がい児が安心して過ごせる放課後の居場所について検討していくことが必要です。