重度訪問介護の現場から①

重度訪問介護サービスを行うワーカーズ・コレクティブに現場から見える課題を寄せていただきました。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

重度訪問介護とは、重度の肢体不自由者または重度の知的障害者、重度の精神障害者であって、常時介護を必要とする方に、居宅で入浴、排せつ、食事の介護・外出時における移動中の介護などを総合的に行う、と規定されています。けれど、重度の肢体不自由者であっても一人暮らしでない方は、日中に、身体介護と家事援助を組み合わせて使っています。

それにひきかえ、一人暮らしの方は、夜に一人になると、自分では動きが取れなくなる方が多いため、夜間泊りの支援が必要となります。しかし、重度の単位数は身体介護の単位数に比べて低いため、今、重度訪問介護から手を引く事業所が出てきています。重度の方の身体介護はとても大変なのに単位数が低いことと、夜泊りを受けるヘルパーが少ないこと等が理由としてあげられます。

ユニット(※)でも市への要望で出しましたが、市では国の制度なのでどうしようもないとの返答でした。その上、相模原には重度の方が入所できる施設がとても少ないのです。このままでは、重度の方は、どこからの支援も受けられない時間が増えてしまうことになります。それは、重度の方が精神的不安と身体的危険(突然の発作、突然の災害)を伴う状態に置かれることに繋がります。これから、どの様な対策を取っていけば良いのでしょうか。

※ユニット=「コミュニティオプティマム福祉マネジメントユニット相模原」、おたがいさまのたすけあいを基本に、営利を目的としない活動を行っている相模原市内の10団体の連絡会議。月1回集まって暮らしやすい街づくりのための情報交換をしています。

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

相模原市では、2021年度からスタートする第6期障害福祉計画の策定が進んでいます。昨年3月に公表された計画策定のための基礎調査報告によると、介護者は家族が多いこと、介護者の高齢化の実態や、災害発生時に避難所での集団生活や、自分だけで動けないことに不安を持っている当事者が多いことなどがわかります。

必要な人に必要なサービスが届いているのか、相模原市の障害福祉の現状について調査していきます。